ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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私の奥様のご実家ではハンテンのことを「ちゃんちゃんこ」と呼びます。奥様のルーツは九州の方なのでそちらの方言でしょうか? ネット上では確認できませんでしたが、そうかもしれません。
私の認識では、ソデがないのが「ちゃんちゃんこ」。還暦で着るのが「ちゃんちゃんこ」。「ゲゲゲの鬼太郎」が着ているのが「ちゃんちゃんこ」。ソデのある綿入れはハンテンです。
私が正しい。
でも、奥様はかたくなに「ちゃんちゃんこ」と呼びます。ケンカするほどのことではないので、そのままにしていたら、同居する認知症の母がハンテンのことを「ちゃんちゃんこ」と呼ぶようになりました。
いや、嫁に迎合しすぎでしょう。我が家の伝統はどうなったのですか? 少しは嫁姑バトルをしてくださいよ。そもそも認知症の人って新しいことを覚えられないはずではなかったのですか?
我が家では多数決で、ハンテンは「ちゃんちゃんこ」と呼ぶ事になりました。
「知床行くなら乗せていってあげるよ。」
中年男性は私の自転車をトランクに、私を助手席に乗せて走り出しました。いろいろ話しながらドライブを楽しんでいると、ふと、男性の顔色が変わった。
「ちょっとごめんね」
と車を停めて、道ばたを歩いていたカップルに近づいていく。そして中年男性、顔真っ赤にして、鬼の形相でカップルに怒りだした。私のいた場所からは話の内容までは聞き取れないが、ただ事ではない。
(しまった! 異常者の車に乗ってしまった! どうやって逃げよう・・・)
しばらくして中年男性は車に帰ってきた。
「動物にエサをあげてはいけないんだ・・・」
手短に説明されたが、何が起こったのか私は理解できない。確かにカップルの足下にはパンのようなものが置かれていた。男性に注意されてそれを片付けていました。
私はただ、できるだけ早くこの異常者の車から脱出したくて必死でした。もちろん連絡先の交換もせずに別れました。
後にこの男性が何をしていたのか理解しました。
北海道で野生動物を餌付けするのは厳禁です。人間からエサがもらえると覚えたキタキツネは道路に出て来て車にひかれて死にます。人間とエサを結びつけてしまった熊は人里に下りてきます。人里に下りてきた熊は射殺するしかありません。事情を知らない観光客が安易に動物にエサを与えるのは、動物と人間の命を脅かす危険な行為なのです。
あの中年男性は、動物にエサを与えている観光客を見つけては、鬼の形相で注意するというパトロールをしていたんですね。動物と人間の命を守る尊い行為だったのです。異常者だと思ってごめんなさい。
一昨年、飛行機で北海道に行きました。テレビを観ると地元局のアナウンサーが「野生動物にエサをあげないよう、道民の私たちがお手本となりましょう!」
と呼びかけていました。
あれから三十年近く。「知床の鬼」は今もパトロールしているんですかねぇ?
イラスト by ayacon
私の奥様の妹はイギリス在住。イギリス人男性と結婚しています。だから私の義弟はイギリス紳士なのです。
昨年は夫婦で来日、我が家に滞在してくれました。私と奥様、義妹義弟4人でたこ焼きパーティーをしようという話になりました。
宴もたけなわ、当然のように私の奥様
「さて、そろそろ納豆にしようか?」
「そうね」
と当然のように義妹。
なんと! たこ焼きのたこの代わりに納豆をいれて焼きだしたのです!
義弟は日本大好きの日本食大好き。でも納豆だけは食べられない。
私も納豆は好きだけど、たこ焼きにいれるものではないと思っている。
「納豆が嫌いな関西人が見たら気絶しますよ」
と私。
すると義弟、
「私は関西人に同意します」
だそうです。
みなさん。納豆たこ焼あり? なし?
それがこの病気のイヤなところの一つです。今でもそうかも知れませんが、昔は舅・姑が認知症になると、同居して主に介護しているお嫁さんには認知症の症状がハッキリ出るのに、他の家族、親戚や、近所の人、医者には症状が出ない事が多いのです。
お嫁さんがいくら認知症だと主張しても「私たちにはちゃんと受け答えしますよ」「年相応だよ」「あなたが少しおかしいんじゃないの?」と認めてもらえないことが多々ある訳です。介護うつ、介護離婚、介護自殺、介護殺人の原因にもなりえます。
医者も専門医でさえ、そこら辺のことがよく分かってなくて、認知症と診断できるのはかなり病気が進んで、誰に対しても症状が認められるようになってからなのです。我が家もそうでした。その期間はウチの場合2~3年でした。まぁ地獄でしたよ。
TVでも放送されましたが、現在、私と私の奥様だけでは24時間365日ケアを必要とする母の介護はできませんから、時々ショートステイを利用しています。
先日、ショートステイ先から母の薬が足らないと連絡があり、届けに行きました(薬の管理は家族がやらないといけない)。
その日は、たまたま我が家に、私の奥様の妹さんが遊びに来ていました。義妹はイギリス在住で、看護師をしています。日本の介護施設に興味があるというので、同行してくれました。
事務所に足りない薬を届けるだけなのもアレですから、居住スペースまで行って母に挨拶しました。
「こんにちは、周ちゃんですよ」
と声をかける。なぜなら、母は時々私のことも忘れるからです。ひどいと時には、私に向かって「周ちゃんはどこ行った?」と聞いてきたりするんです。
「あら周ちゃん久しぶり」
と返してくる。念のため書いておきますが、私たちは同居していて、私がショートステイに母を見送ったのはその日の朝ですよ。
次に義妹が名前だけの簡単な挨拶をすると母は深々と礼をして、こう返した。
「はるばる遠くからありがとうございます」
完璧すぎるよ! イギリスから来た事なんて誰も一言も言ってないのに! エスパーか?
こういう超人的なことをするから、認知症患者は嫌われるんだなぁ。
イラスト by bee
最近ではテレビでも使うようになった「ウィン・ウィン」という言葉。どちらも得をするという意味の英語ですが、ちょっと前は日本語で使う習慣がなく、私は訳語に困ったことがありました。日本語にこの表現がないのです。「一挙両得」や「一石二鳥」は得しているのは1人ですし、「渡りに船」はむしろタイミングの話ですしね。
いろいろ探し回った結果、ちょっと似た日本語を見つけました。
「三方よし」。昔の商人の家訓で「売る方よし、買う方よし、世間よし」という意味。商売とは売買する本人達だけではなく、社会にも利益がないといけないという教え。言うなればこれは「ウィン・ウィン・ウィン シチュエーション」「ウィン・ウィン」を越える言葉が日本語にはあったのです。
でも、あまり使われませんねぇ。
イラスト by Bobrovee