ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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それがこの病気のイヤなところの一つです。今でもそうかも知れませんが、昔は舅・姑が認知症になると、同居して主に介護しているお嫁さんには認知症の症状がハッキリ出るのに、他の家族、親戚や、近所の人、医者には症状が出ない事が多いのです。
お嫁さんがいくら認知症だと主張しても「私たちにはちゃんと受け答えしますよ」「年相応だよ」「あなたが少しおかしいんじゃないの?」と認めてもらえないことが多々ある訳です。介護うつ、介護離婚、介護自殺、介護殺人の原因にもなりえます。
医者も専門医でさえ、そこら辺のことがよく分かってなくて、認知症と診断できるのはかなり病気が進んで、誰に対しても症状が認められるようになってからなのです。我が家もそうでした。その期間はウチの場合2~3年でした。まぁ地獄でしたよ。
TVでも放送されましたが、現在、私と私の奥様だけでは24時間365日ケアを必要とする母の介護はできませんから、時々ショートステイを利用しています。
先日、ショートステイ先から母の薬が足らないと連絡があり、届けに行きました(薬の管理は家族がやらないといけない)。
その日は、たまたま我が家に、私の奥様の妹さんが遊びに来ていました。義妹はイギリス在住で、看護師をしています。日本の介護施設に興味があるというので、同行してくれました。
事務所に足りない薬を届けるだけなのもアレですから、居住スペースまで行って母に挨拶しました。
「こんにちは、周ちゃんですよ」
と声をかける。なぜなら、母は時々私のことも忘れるからです。ひどいと時には、私に向かって「周ちゃんはどこ行った?」と聞いてきたりするんです。
「あら周ちゃん久しぶり」
と返してくる。念のため書いておきますが、私たちは同居していて、私がショートステイに母を見送ったのはその日の朝ですよ。
次に義妹が名前だけの簡単な挨拶をすると母は深々と礼をして、こう返した。
「はるばる遠くからありがとうございます」
完璧すぎるよ! イギリスから来た事なんて誰も一言も言ってないのに! エスパーか?
こういう超人的なことをするから、認知症患者は嫌われるんだなぁ。
イラスト by bee