ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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私が若い頃、夢中になって読んだマンガや小説には「覚醒する」という場面が多かったです。登場人物の秘められた力が「覚醒する」のです。追い詰められていた登場人物が、「覚醒して」一気に形勢逆転。敵を倒します。物語の醍醐味ですね。
私もいつか「覚醒」して、すごい自分になれるような気がしていました。しかし、残念ながら「覚醒」する事はなく、この年になってしまいました。
ところが、最近、この懐かしい「覚醒する」という言葉を目にしました。
アルツハイマー病の母に施設に入居してもらってしばらくの事です。コロナ禍で面会謝絶になるまでは、毎週訪問していました。母は呼びかければ返事が出来るほど調子がいいときもありました。しかし、もうろうとしていて、呼びかけても返事のないときもありました。
私が毎週、訪ねていって、何をするかというと、オムツやシャンプーなどの消耗品の補充と、ヘルパーさんが付けている介護日誌に目を通し、印鑑を押すことです。
この、介護日誌に「覚醒」という言葉が出てきました。「〇月〇日今日は覚醒しおられ、呼びかけに返事がありました。」というふうです。
本当は、私が「覚醒する」はずだったのに! お母さん! あなたが先に「覚醒する」とは!
私も将来、認知症になれば、「覚醒する」ようになるかも知れません。
人生はあきらめないことが大事ですね。
イラスト by 板垣雅也