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三浦 周二朗ブログ

 ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。

「田中さん」とディナー

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「田中さん」とディナー

 

 

 

 先日、学生時代からの友人と食事することになって、先方が店の予約をしてくれました。予約の時間を店の前で待っていたら、その友人が小声でささやきました。

「めんどくさいから、田中で予約してあるよ。」

彼は田中ではありません。一瞬意味が分かりませんでした。何故偽名を?

ああ! そうか!

 その友人の苗字は、大変珍しい苗字なのです。珍しすぎて、最初聞いたときそれが苗字だということさえ、わからないレベルです。学生時代からの付き合いなので慣れてしまって忘れていましたが、初めて聞いた人は間違いなくびっくりするんです。私も学生時代びっくりしました。ネットで調べてみると、全国に同じ苗字の人は80人くらいしかいないそうです。80人って! 親戚会議が3、4回襲撃されたら全滅するよ! 

「お名前もう一度うかがってよろしいですか?」

「それは上の名前ですか?」

「どういう字を書くんですか?」

「ふざけてるの?」

 初対面の人すべてにそれをやっていたら、それはめんどくさいですね。ですから、彼はお店の予約をするときなどは、あこがれの苗字、誰でも一発で苗字だとわかり、ほぼ間違えなくみんな正しく書ける、ザ・キング・オブ苗字、「田中」を名乗っているのです。

 珍しい苗字、あこがれていましたが、一生、初対面の人にびっくりされ続けるのは、めんどくさいですね。平凡な苗字でよかった!

英語
イラスト mounel

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