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三浦 周二朗ブログ

 ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。

高い施設と安い施設

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高い施設と安い施設


 

 

 認知症の母は24時間365日の介護が必要です。私と私の愛妻だけでは、すべてをまかなうのは無理ですから、時々ショートステイに預かってもらっています。ショートステイといっても色々あって、単純に言うと安い施設と高い施設があります。私の見た範囲では、高い施設の方が人手が多い、レクリエーションなどは外部のセミプロを雇う、おかずが一品多い、などの違いがあります。

 でも母は認知症なのですから、そんなのは関係ないだろうと思っていましたが、どうもそうではないのです。

 高い施設から帰ってきた時には、明らかに母のご機嫌がいいのです。鼻歌も飛び増します。安い施設から帰ってきた時はなんだか落ち込んでいる。

 認知症という病気、記憶は残りませんが、感情は残っていますので、ゆとりのある施設でゆとりのあるケアを受けるとご機嫌がよくなり、問題行動も少なくなるのです。

 なら、ずっと高い施設を利用すればいいじゃないか、とお考えになるかもしれませんが、そう単純でもありません。

 高い施設は人気があり、一ヶ月くらい前から予約しないと入れないのです。何かあった時に当日でも預かってくれる安い施設との付き合いも大事にしなくてはいけません。

 もちろん、経済的な問題もあります。この状態があと何年続くか誰にも分からないのです。認知症の平均寿命は10年と言われていますが、10年なんてとっくに過ぎてしまいました。贅沢に高い施設を使い続けて、我が家が破産する可能性もあるわけです。

 介護職員の待遇がなかなか良くならないのは、これが原因なのかもしれません。「老い」と「死」というのは先が読めないのです。

私自身が施設に入る時が来たとしたら、もちろん私は高い施設に入りたいです。ジャブジャブお金を使って、ウハウハのサービスを受けたい。でも、高い施設に入ったはいいが、うっかり長生きして破産? 老いて路頭に迷う? それよりは安い施設に入った方が安心かも?と考えてしまうかもしれません。

 まぁ、我が家では、できる限り高い施設を利用するように心がけます。そうすれば、まわりまわって、介護職員さんたちの待遇もよくなるかもしれませんし、何よりも母がご機嫌ですからね。

 お母さん、ほどほどに長生きしてくださいね。

 

イラスト by アクア


英語
https://shujiromiura.blogspot.jp/
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三浦 周二朗
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非公開

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