ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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母がアルツハイマー型認知症になって、かなり早い時期の事。母は自分の名前が書けなくなりました。普通、認知症患者はかなり病気が進むまで自分の名前くらいは書けるモノです。繰り返し身体で覚えたことですから、結晶性知能になっているんですね。ところが母はそれが出来なくなりました。病気の進行が人より早かったわけではありません。母は本名とは別に、仕事用の名前を持っていたからです。本名も仕事用の名前も発音は同じですが、仕事用の名前は表記をひらがなにしていたのです。
名前を書こうとすると、漢字で書くか、ひらがなで書くか迷ってしまうのです。どちらも何度も繰り返し書いてきた結晶性知能なので、決着が付かない。結局悩んで名前が書けなくなるのです。
認知症患者が名前を書けるかどうかというのは実は大問題なのです。金融機関、役所などは自筆のサインを求めてきます。代筆ではダメな場合が多いのです。極端な話、自分の名前さえ書ければ、弁護士に書いてもらった遺言書を有効にすることが出来ます。遺言は老人に残された数少ない武器の一つです。これが使えないとなると本人も介護する人も辛いです。
結婚で名字が代わった人も認知症になると早期に名前が書けなくなるかも知れません。
私も名字が一度代わっているし、ペンネームを使っていたこともあるので危ないです。
演劇関係者の皆さん! 大問題ですよ。演劇人は芸名を使っている人も多いです。本名を知らない友人も多いです。認知症になった時、自分の名前が書けなくなるかも知れません。郵便や宅配は表札に芸名を出しておけば届きますが、金融機関や役所は本名しか受けつけてくれません。
何かうまい解決の方法はないものですかねぇ。
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写真 by sashkin7