ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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認知症介護の難しいことの一つは、お金のことです。自分に介護が必要になったとしたら、自分のお金を使いたいですよね。しかし、認知症の場合、それが出来ないことがあるのです。
原則的には、認知症であることが確定した人の財産は凍結されます。複雑な法的手続きを経なければ、本人が亡くなるまで誰も使えません。それは、本来は認知症患者を守るための制度ですが、介護者達を苦しめることもあるそうです。自分の老後にと思って一生懸命貯金しても、自分の介護に使えないというのはつらいですね。
母が認知症になったとき、私はその辺のことを知りませんでした。ある金融機関の窓口で、母が認知症であることを話してしまったのです。行員は、原則的には、母の口座を凍結しなければなりませんでした。しかし、その人は
「今のは、聞かなかったことにします」
と、手続き代行の手順を教えてくれました。
認知症患者をめぐる法的制度は決して整っているとはいえません。あらゆる状況が想定されるので、制度化しにくいのかも知れません。私は金融機関、税理士、弁護士などと連携をとりながら、手探りでお金の問題を解決していきました。現在の所、現場、現場で判断していくしかないみたいです。
私は銀行員ではありませんが、いつか、ふさわしい場面で
「今のは、聞かなかったことにします」
と言ってみたいと思います。
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イラスト by Sato