ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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私はいまだに、少年誌のマンガや、若者向けのライトノベルを喜んで読みます。ただ、最近、若い頃のような楽しみ方を出来ないという事を発見しました。
登場人物が覚えられないのです。登場人物どころか、前巻で何がどうなっていたのか、最新巻を読み出すときに思い出せないのです。多分、認知症ではないと思います。物忘れです。加齢による物忘れは生理的記憶障害というそうですが、それが始まっているんですね。昔も、ライトノベルという言葉自体はありませんでしたが、若者向けの小説というのはあって、好んで読んでいました。最新巻が出ると、買って袋から出すのも、もどかしくって、慌てて読んだ記憶があります。それで話について行けたのです。
今はそれが出来ません。これの何が困るって、物語の伏線が効かないのです。例えば、昔も今も物語の黄金のパターンは、以前、主人公に助けられた事がある登場人物が、主人公のピンチに助けに来るという筋立てです。ところが、助けに来てくれた人が誰だか思い出せません。「助けに来たぜ!」こんな人いたかな? 主人公とどういう関係だったっけ?
「鶴の恩返し」で考えてみましょう。物語の前半で主人公は鶴を助けます。しかし、読者がその事を忘れてしまいます。すると、内職をしていた奥さんが突然、鶴になって飛んでいくというキテレツな物語になるのです。どんな名作も台無しです。
仕方がないので、最近は最新巻を買ったら、すぐには読まず、前巻、前前巻、あるいは一巻から予習してから、読むようにしています。
でも、これはこれで楽しいですね。前巻とか前前巻とか覚えていないから、新鮮に、楽しんで読めるんです。最新巻が同時に何冊も出た感じです。ギャグマンガとか同じ所で何度も笑います。
この症状が進んでいけば、将来的には新しい本を買う必要さえ、なくなるかも知れませんね。お気に入りの本を数冊、本棚に入れておいて、繰り返し、繰り返し読むのです。実は一部の高齢者は、もう実践しているのかもしれません。出版不況の原因は高齢化なのかも知れません。でも、私の大伯母がそうだったように、買ったことを忘れて、同じ本を何度も買ったりしたりするので、高齢者は出版業界に貢献している面もあります。
最近電車の中で本を読んでいる人が減りましたね。出版業界に栄光あれ!
イラスト by Sato