ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
私の親戚は、名古屋市中心部で眼科の開業医をしています。
私は同時に3人の老人の介護をしていました。お子さんのいない大叔母、同居する父母。老人は何かと健康上のトラブルが多いです。色々な病院に連れて行きました。3人分ですから、病院ばかりに行っていました。目のトラブルの時は、少し離れていますが、親戚の眼科を受診させていました。親戚の病院もうるおうし、私としては親戚に対して「ちゃんと介護していますよ」というアピールをするチャンスでした。
私は医院長の親戚ですからね、受付の人も看護師達も、すごくよく対応してくれるんですよ。仲良くなって、世間話もするようになりました。何年も、ひんぱんに通っていますからね。常連です。
あるとき、私もメガネを新調しようと思いました。その眼科で処方箋を書いてもらおうと思い、その旨、受付で話しました。診察の順番を待っていると、受付の人が青ざめてこう言いました。
「今、探してるんですけど・・・カルテが・・・ないんです」
医院長も出てきて大騒ぎ。「まさか紛失ですか?」「医院長の親戚の、しかも常連のカルテをなくすなんてダメじゃないですか」「カルテ紛失は大問題ですよ」「何をやっているのです」
ややあって、謎が解けました。カルテは初めからなかったのです。私はその病院に何年も通っていますが、いつもつきそいでした。私自身が患者として来たことは、一度もなかったのです。初診でした。受付の人も顔なじみの私が、まさか初診だとは思わなかったようです。そういえば、私も診察券を持っていませんでした。
初診忘るべからず。
イラスト by アロアロウイ