ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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私が子どものころ、世の中はSFであふれていました。科学が発展して、その影響が日常生活に激しく現れた時代です。その延長線上を想像するのは、当時の作家たちには楽しい作業でしたでしょうし、それを見る私たちも楽しかったですね。
最近のヒット作はファンタジー作品が多くて、SF大作を見ることが少ないですね。昔の感覚から考ますと、SFにしか登場しないような機械に囲まれて生活している私たちが、ファンタジーに夢中になっているというのは、よくできた冗談のようですね。
古いSF作品を鑑賞しなおしたりすると、作られた時代にとっては未来でも、今となっては過去の時代を描いている作品もあります。「こうはならなかったなぁ」とか思います。
懐かしい思いで、若いころ夢中になった作品を読み返してみました。人類が銀河系宇宙のいたる所で繁栄しているという作品です。現在にも通じる大事なテーマが語られています。
その中で、こんな記述がありました。主人公はそれまでテレビのチャンネルはテレビに取り付けられているスイッチで変えていたのですが、リモコンが普及し始めるという話です。主人公はリモコンの普及を苦々しく思っています。「健康な人間がチャンネルを変えるのに、テレビの所まで行くのをめんどくさがるとは嘆かわしい」と。しかし、結局、主人公はリモコンを使うようになります。主人公には嫌いな政治家がいて、その政治家がテレビに映ると、喜んでリモコンでチャンネルを変えるようになったという話です。
若い人には意味の解らないストーリーですね。リモコン以外でテレビのチャンネルを変えたことがない人も多いでしょう。そもそも、人類が銀河系中に進出した時代に、やっとテレビのリモコンが普及するとはいかなることか。
はるか未来の話のはずですが、これは昭和のエピソードです。SFというのは昭和の文化なのかもしれませんね。
イラスト by UTOIMAGE