ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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あるインタビュー記事で、ある社長がこんなことをいっていました。
「私は箸の使い方が間違っている人を採用しない。その人が大人になるまでに、親が正しい使い方を教えたはずだ。でも直らないというのは、その人には何を教えてもダメだということだ・・・」
私はこの記事を読んで、この社長はバカなのかな? と思いました。私は箸の使い方が独特で、優秀な人を、たくさん知っています。あらゆる分野において、当時、正解といわれているやり方以外の方法で、正解以上の答えにたどり着いた例は数えきれません。箸の使い方一つで、人の優劣を決めつけることはバカげたことです。
この考えを友人に話しました。すると、その友人から意外な答えが返ってきました。
「え? その会社では内定出る前に、社長と食事をするチャンスがあるの?」
彼は2008年のリーマンショック前後に、仕事探しで苦労した人でした。
その会社、社長はバカかも知れませんが、少なくとも採用を丁寧にしている会社なのかも知れませんね。
English
イラスト by おおもり やもり
おかげさまで、「記憶は消えてしまうからー認知症の母との5110日―」電子書籍版の発売となりました。みなさまの応援のおかげです。
なんと! 出版社に、台湾から翻訳版権の問い合わせがあったそうです。もしかしたら、台湾で出版されるかも? いつも英語でも書いているので、英語圏から問い合わせがあったらいいなぁとか思っていましたが、まさか台湾とは!
紙の本もよろしくお願いします。名古屋市内の各書店に「私の本を置いてください」と、お願いに回っています。
書店員さんに声をかけるとき。
「著者の三浦周二朗という者ですが・・・」
と、言うのですが、
「いつもお世話になっています」
と、返されて恥ずかしいです。いつもお世話してきたほどの著者ではないのです。
ある書店の店員さんは、私が声をかけたとたん、びっくりしたのか、手に持っていた文具を床にぶちまけてしまいました。ごめんなさい。びっくりするほどの著者ではないのです。
書店員の友人から、書店は月曜日、比較的ヒマ、という情報を得たので、毎週月曜日に書店周りをしてきましたが、ご時世柄控えた方がいいのかしら?
私がいつも利用していた、金山(かなやま)の書店は私の出版を待たずして閉店してしまいました。その店に「私の本を置いてください」と、お願いに行くのが夢だったのに。私が最近、電子書籍ばかり読んでいるので、閉店してしまったのかも知れません。ごめんなさい。
私が中学生の時、同居していた父方の祖母が他界しました。私にとっては初めての近親者の葬儀でした。でも中学生ですからね。人の死の事なんて真面目に考えていなくて、目の前で起こる珍しいことばかり気にしていました。
死んだその日に、地元の若い和尚さんが家に来て、お経をあげました。これを枕経というそうです。
その和尚さんの声が、すごくいい声で、しかも大音声でした。そして文字通り、祖母の部屋のふすまが震えたのです。私は人間の声で、ふすまを振るわせる事ができるという事に驚きました。後に、小説などで「ふすまが震えるほどの大音声・・・」とかの表現が出てくる度に、これはたとえではなくて、本当に起こる現象なのだと、その和尚さんのことを思い出したものです。
通夜、告別式は近所のお寺で行われました。不謹慎なことに、私はその和尚さんのお経を楽しみにしていました。あの大音声がもう一度聞けるのだと。
しかし、当日ガッカリしました。
確かに、その若い和尚さんは来ましたが、別の年配の僧侶と一緒で、2人で声を合わせて読経したのです。そして、若い和尚は年配の僧侶に合わせて、声を抑えていたのです。ついに大音声は一声も発せられることなく、出棺となりました。
当時、私は中学生。年配者に配慮して、若い人が実力を出せないのを歯がゆく思っていましたが、最近考え方が変わってきました。
声を合わせることが大切なのです。ライブならソロのパートもあるでしょうが、きっと、お経は老若2人の僧侶が声を合わせて唱えることが大切なのでしょう。
私もそろそろ老境。若い人の足を引っ張らないようにしないとなぁ。
イラスト by レナ
近所にシネマコンプレックスがあります。そこで、最新のスター・ウォーズを観ました。私はスター・ウォーズ・ファンです。
プロモーションでしょうね。映画館の入り口にはカイロ・レンのコスチュームを着た人が立っていました。私も昔、ぬいぐるみに入る仕事をしていました。この仕事のいいところは、お客さんにチヤホヤしてもらえるところです。まるで、自分が人気者になった気分になります。
しかし、このカイロ・レンに対するお客さんの反応は薄いようです。カメラを向けるとポーズをとってくれるし、頼めば一緒に写真も撮ってくれるようでしたが、誰もこの人と一緒に写真を撮っていないのです。C3-POやR2-D2やチューバッカがだったらよかったのに。なぜカイロ・レン?
カイロ・レンは子どもにチヤホヤされるキャラクターじゃないし、そもそも、私も、この人とどう接していいのかわからない。お父さん殺しちゃって! 善なのか? 悪なのか? ジェダイなのか? シスなのか? この人がしっかりしていれば新シリーズも色々しっかりしたのに!
プロモーションで立っていたのではないかもしれません。色々責任をとらされて、立たされていたのかも知れません。
English
西暦2000年。私の祖父祖母が住んでいた名古屋の家を手放すことになりました。当時、大阪に住んでいた私は、何回か通って、片付けをしていました。片付けを始める前に、祖母に気になることを言われました。
「この家のどこかにピストルがあるから、見つけて警察に届けて欲しい」
私は本気にしませんでした。
気にせず作業していたら、メモが出てきました。祖父が書いたメモのようです。祖父は戦時中に亡くなっています。家計簿が書いてあって、切手5円とか何々3円とか書いてありました。昭和はインフレの時代です。その中に「たま」150円と書いてありました。切手が5円とかの頃に150円する「たま」とは、うどんのたまではありません。「これはある」と思って、まず拳銃から探すことにしました。
祖父は母が小学1年生の時に他界していて、私は会ったことがありません。しかし血縁とはおそろしい物で、私ならここに隠すだろう、というところを探したら、一発で拳銃が出てきました。弾も三発出てきました。1発50円という所でしょう。
拳銃に寄り添うように、紙が隠してありました。読んでみると、我が一族の運命を大きく変えた手紙でした。
それは、祖母が書いた、祖父からのプロポーズへの返事の手紙だったのです。手紙の中で、祖母は結婚するにあたって、祖父に一つ条件を出しています。「妹が医師を目指しているが、家族から反対されている。妹に月〇〇円の仕送りをしてくれるなら結婚する」という内容でした。
祖母の妹、私の大叔母は女医になっています。祖父は約束を守ったのです。
なぜこの手紙が拳銃の横に? そもそも何のための拳銃なのか?
ここからは推測ですが、戦時中、混乱する世の中、病気で衰弱していた祖父は自分の命が短いことを悟っていたのでしょう。だから、一家心中を考えていたのかも知れません。妻と幼い子どもを混乱の時代に残して、死ななければならない人の気持ちを想像すると、不思議ではありません。当時、三人家族でしたから、弾は三発。
しかし、祖母の手紙を読んで思いとどまっていたのかも知れません。手紙と拳銃を何度も繰り返し見て、ついに、病気で死ぬことを選んだのかも知れません。
おじいさん! よく思いとどまってくれましたね! おばあさん! いい手紙を書いてくれました! 母が小学1年生で一家心中していたら、私は生まれることさえできませんでしたよ!
遺品の整理というのは劇的な発見をもたらしたりしますよ。
English
イラスト by Happypictures