ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
三国志の劉備玄徳は優秀な人でしたが、戦国の世、優秀な人はライバルに殺されるかもしれませんでした。ライバルの目を欺くため、ある時期、彼はわざと鼻毛を出して生活していたそうです。優秀な人は大変ですね。
私が三十代の時でした。役者として、ある芝居のけいこをしていました。私はそのメンバーで最年長でした。若い演劇人たちは、それとなく気を使ってくれていました。最近の若い演劇人は、礼儀正しくて優しいなぁと思っておりました。
ある日のけいこの休憩時間、私はトイレの鏡を見て愕然としました。鼻毛がすごい勢いで出ていたのです。今気が付いたということは、けいこの間中、ずっと出ていたのです。あのかっこいいセリフもあの美しいセリフもずっと鼻毛を出したまま言っていたのです。
けいこ場に戻って、みんなに言いました。
「ひどいじゃないか! 鼻毛が出ているなら、出ていると教えてくれたらいいのに!」
すると、私の次に年齢の高い役者がこう答えました。
「いや~、わざと出してるのかと思いまして・・・」
「私は劉備玄徳か!」
目上の人の鼻毛が出ていたとしたら、確かに指摘しづらいですね。
しかしみなさん、もし私に会った時、私の鼻毛が出ていたら、どうかそっと教えてください! 私はライバルに命を狙われるほど優秀な人物ではないのです。
いくら命のためとはいえ、毎日鼻毛を出したまま生活するのは大変なことですよ。劉備玄徳、偉大な人だなぁ。
イラスト by moj0j0
English