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三浦 周二朗ブログ

 ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。

形から入る

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形から入る

 

 

 結婚前は病的にやせていた愛妻ですが、結婚後ふくよかになりました。私も太りました。幸せ太りですね。介護のストレス太りかも知れません。

 「こんな事ではいけない!」と愛妻はランニングを始めることにしました。

 愛妻は形から入りました。本格的なランニングウェアにシューズにグローブ、そして高価なランニングウォッチを購入。上から下までバッチリ決めました。

 我が家の近所には一周すると4㎞にもなる巨大な公園があります。その公園へ向かう途中、愛妻は一人の見知らぬ男性に声をかけられたそうです。

 私も知りませんでしたが、その公園では年に一回、地元の学区対抗の駅伝大会があるのです。その男性はこの学区チームのマネージャーでした。なんと! 愛妻はその駅伝大会の選手にスカウトされたのです。ランニングウェアが決まっていたから、上級者だと思われたのですね。

 愛妻は喜んでチームに参加することにしました。

 最初の練習の日、集まったチームメンバーにコーチがこう言いました。

「じゃぁ、今日は軽めにして6㎞走りましょう」

愛妻はそれまで最長でも3㎞しか走ったことがなかったのに!

 ウェアは上級者向けでしたが、中身は初心者です。大恥をかいたそうです。

 しかし、それが良かったのです。

 休みの日に集まって、賞金も出ない駅伝大会の練習をしようだなんて人たちは、学生の頃から陸上をやっているとかの筋金入りの上級者達ばかりです。例外もあるかも知れませんが、どの世界でも本当の上級者というのは初心者に対して優しいものです。知識や経験も豊富で、アドバイスも適切です。愛妻は見る見る上達しました。

 その駅伝大会の代表には、まだ選ばれたことはありませんが、その年の名古屋ウィメンズマラソンに参加し、人生初フルマラソン、初完走を果たしました。初心者が四十二・一九五㎞を走りきるなんて、なかなかないことです。完走者にのみ配られるブランドのアクセサリーを手に入れて喜んでいましたよ。一人で黙々と練習していたとしたら、そうはならなかったでしょう。

 形から入る人をバカにする人もいるかも知れませんが、いいこともあるかも知れません。周囲に「私はこれをやるんだ!」とアピールすれば、協力者が協力しやすいですからね。

 私も次に何かを始めるときは、形から入ってみようと思います。

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イラスト
by sh204

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プロフィール

HN:
三浦 周二朗
性別:
非公開

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