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三浦 周二朗ブログ

 ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。

正しいから腹が立つ

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正しいから腹が立つ

 

 母がアルツハイマー型認知症になって、要支援認定が出た時のことです。その頃には、ずっと私が家の掃除をしていたのですが、これからは週に一回、ヘルパーさんが掃除に来てくれるようになりました。

 今は知りませんが、当時の介護保険というのは身体介護に重点を置いて作られていたので、認知症の介護に関しては、決して手厚い支援は得られませんでした。こちらは24時間対応を強いられているという時に、週に一度掃除しに人が来るというだけの支援ではどうにもなりません。

北欧等の福祉先進国では、親族介護者に給料が出たりするそうです。親族介護者が限界を感じたときに、緊急に介護者が利用できるスパのチケットがもらえたりするそうです。福祉国家の税金は高いそうですが、うらやましい話ですね。

 週一度の掃除でも、何もないよりはましでした。少なくとも、母の行動する範囲の掃除はヘルパーさんに任せることができたのです。

 ところが、ヘルパーさんの掃除の仕方は、私とは違うのです。相手はプロですから、ヘルパーさんの方が合理的で正しいのです。なのに、あろう事か、私は助けてもらっている身であるのにかかわらず、ヘルパーさんに腹が立ったのです。正しいから腹がたったのです。自分の今までの掃除の仕方を否定されたような気持ちになったのです。

 後から来た人が、自分より正しい方法で、てきぱきと仕事をこなすのを目の当たりにしたら、腹が立ちますよね。

 最近の嫁姑というのは、仲がいいそうですが、昔は嫁姑というのは仲が悪いと決まっていました。あの頃の姑の気持ちというのはこういう感じだったんですかね? 嫁の方が新しい教育を受けているから、正しい事が多いのです。悪意がないのも余計に腹が立つ。

 私も年をとりました。これからは若い人がどんどん現れて、私より新しい、正しいやり方で、私がヒイヒイ言いながらやっていたことを、やすやすとこなしていくんでしょうね。

 キー! 腹が立つ。

イラスト by ケイーゴ・K

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三浦 周二朗
性別:
非公開

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