ブログというか、まぁ思いついたものを書いています。 ショートアニメを作っています。元舞台役者です。
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私の地元は厄年のお祭りを熱心にやる地域で、私も数年前、地元の神社で厄年のお祭りをした。中学校卒業以来、ほとんど顔を合わせなかった同級生、40才も過ぎた野郎ばかりで、お祭りをするのだ。お互い、ひどいおっさんに成り果てている。
打ち合わせの後の飲み会の席で、隣に座ったW君が、ため息交じりに言った。
「俺、子どもの頃、もっと優しい子だったらよかった」
涙目である。一瞬では意味が理解できなかった。
思い出してみれば、W君は決して優しい子ではなかった。むしろいじめっ子だった。私はあまり同じクラスにならなかったので詳しくは知らないが、噂には聞いていた。問題は大人になってからである。
W君は父親の運営する小さな事務所を継いだ。信用第一の客商売の店でもある。この小さな町の小さな事務所で何が起こったのか? W君が昔いじめた子ども達も同じように家業を継いだり、家督を継いだりする。何が起こったのか?
W君は地元で就職したから顕著だったが、地元を離れたからといって安心はできない。いじめた方は軽い遊びのつもりでやっているから、いちいち覚えていないだろうが、いじめられた方は一生忘れられるものではない。いつか報復の機会を待っているだろう。大人は「あのときの恨み!」と親切に言葉にして復讐してくれはしない。気づかないうちに報復を受けているかも知れないのだ。
「いじめかっこわるい」所の話じゃない。いじめは危険なのだ。いじめられる子どもがかわいそうだとか、自殺するからだけではなく、いじめる側も一生の仇持ちとなるかも知れない。問答無用の終身刑だ。その覚悟もない子どもに、そんな危険なことをさせてはいけない。
子どもの頃の強弱、上下関係などは一生は続いてくれませんからね。
ちなみに、私たちの厄年のお祭りは滞りなくすみまして、次にみんなで顔を会わせるのは還暦のお祭りです。W君、その時は楽しく飲めるといいがなぁ。
絵:hobi 背景:3103
スズメが患者達の足下をピョンピョン跳び回っているのだ。ほんの2、30㎝のところまで平気でやってくる。スズメというのは見慣れた鳥だが、こんな至近距離で見たのは初めてだったので驚いた。
ネットで得た知識によると、スズメは大変警戒心の強い生き物で、通常、人間の5、6メートル以内には近づかないのだという。
もちろん、これにはシカケがあって、入院患者達が売店で買ったお菓子のかけらを毎日スズメたちにやって、餌付けしているからである。
長期入院生活の何がおもしろくないって、世話になるばかりで、何かを世話するということがない。スズメにおやつの残りをあげるというのは、極めて人間らしい心をよみがえらせてくれる。実のところ、私もスズメにエサをやってみると、何とも気分がよかった。
しかし問題はスズメと患者達の距離である。
退院後、自宅の庭でもやってみようと、スズメに餌付けしてまもなく一年となる。毎朝20匹近くのスズメ達が我が家にエサを食べに来るようになったが、しかし、我が家の庭に来るスズメたちは私に2メートルと近づかない。その上、こちらが少しでも動けば、とたんに逃げ出してしまう。
あの病院で築かれたスズメ達と患者達の信頼関係の距離は一年二年でつめられるものではないのだな。おそらく十何年、何十年、スズメ患者双方が何代にもわたって築き上げたものなんだろうなぁ。
スズメの絵:bitter....。背景:むらくも
最近はすっかり堕落してしまって、電子書籍で本を読むことが多いです。電子書籍のいいところは昔の作家の全集を気軽に買えるところですね。1892年~1962年存命。主に戦前・戦中にもてはやされた人気作家の全集を読んでいます。
その作家さん、エッセイでこんな愚痴をこぼしている。
「最近は食堂ばかり増えて、『めしや』がどんどん減っている。」
「食堂」と「めしや」はハッキリ違うのだという。「食堂」は食べ物をだけ提供するが、「めしや」にはコミュニティーが付随している。そこでは常連客達が、世間話から政治・経済に至るまで、様々な議論を行うのだという。そして、その常連客の中には、他の常連から一目置かれ「先生」と呼ばれるご意見番が必ずいたのだという。
今となっては、テレビをつければ立派な「先生」がいっぱい出てきて、いろいろ教えてくれますが、ラジオ・テレビが普及する前は、各町、各「めしや」に「先生」がいたんでしょうね。私はそんな「めしや」が存在したことも知らなかったので「一度その活気を体験してみたいものだ」と思いました。
その作家さんの最終学歴は小学校中退。小学校も出てない人が人気作家になるなんて! もちろん本人の永年の孤独な苦学もあったでしょうが、あるいは、「めしやの先生」から学ぶことも多かったのかも知れませんね。
写真・くまちゃん 背景・むらくも